それってあなたの感想ですよね?
「それってあなたの感想ですよね?」
この言葉がネットミーム化して以降、印象論を許さない風潮がインターネットで出来上がった。
このフレーズは2015年6月22日放送の「ビートたけしのTVタックル」に出演した西村博之が発言したものだ。
私はこの放送を偶然リアルタイムで視聴していた。確かにこの回は神回と呼ぶに相応しい面白さだった。だがこれほどネットで普及するとは思わなかった。
このフレーズは当時のキャプション付きでよく用いられるのだが、このキャポプションのひろゆきの顔が物凄く憎たらしいのである(褒め言葉)。THE・煽り顔。これ以上人を煽った顔があるだろうかという程の煽り顔なのである。
この印象に残る言葉がネット上での煽りにすごく使いやすく、それが普及に一役買ったのは明白であろう。
このフレーズが普及するにつれ、ネット上での議論がそれ以前と比べて完全に変化した。
根拠のない主張やデマがすぐに指摘されエビデンスの提示が求められるようになった。
それだけなら議論の健全化が図られるため良いのだが、最近は過剰になっている。
明らかにエビデンスが存在しないような論や個人の感想にさえエビデンスを求めるようになった。もちろんネタとしてふざけている人がほとんどなのだろうが、中には本気で主張と感想の区別がついてない人もいる。
この無差別ひろゆき攻撃は人々が感想をいうことを萎縮させてしまう。
使うのが楽しいのはわかるがキラーフレーズはここぞというときに使った方が効果的だ。
それってあなたの感想ですよね?