恐れを有効活用せよ
人間は想像力が豊かである。
その想像力が良い方向に働いてきたから文明が発展してきた。
しかしその想像力の高さ故に見えないもの、聞こえないものを勝手に作りだしてしまうことがある。
現代の常識から考えたら幽霊なんているはずがない。しかし人間は夜や暗闇を恐れてそこに幽霊がいるように振る舞うことがある。
そういった人間の恐れがかつての幽霊の正体なのではないだろうか。
昔の人の中には幽霊の存在を利用した人もいただろう。
あそこはお化けが出るから近づいちゃいいけない。そう言えば子供たちを危険な場所から遠ざけることができるだろう。
この手法は現代にも通じている。本当の恐怖の対象を敢えて明確化せず、別のわかりやすいものに恐れを仮託する。わかりやすいゆえに万人に意図を伝えることができる。
お化けはいないがお化けがいそうな場所には悪い人間がいるかもしれない。
恐れを有効活用して自分達の身を守ろう。